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株式会社NJS

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水インフラの転換期

NJS 新時代のソリューションとは

1.増大するインフラの課題

 ① 急速な人口減少

 わが国の水道普及率は98%、汚水処理人口普及率は94%に達し、上下水道は国民生活に欠かせない重要なインフラになっています。これから人口減少社会になりますが、上下水道のサービスを維持しながら人口減少に対応する必要があり、そのための新たな技術やシステムが必要になっています。

 ② 甚大化する自然災害

 甚大化し頻発化する自然災害に対して防災・減災の機能強化に加えて、被災地や避難施設での水利用の機能確保、市民と一体となった防災体制の整備も求められています。

 ③ インフラの老朽化

 私たちの想像以上のスピードでインフラの老朽化が進んでいます。計画的なインフラの再構築と併せてインフラ管理の強化と高度化が必要になっています。


2.水利用の変化と水インフラへの影響

 上下水道の普及により生活スタイルが変化し、これにより家庭の水利用が変化し、水利用の変化が水インフラに影響を与えています。

 グラフにあるように家庭での水利用は炊事などで使用する水が減り、風呂で使用する水が増えています。原因は、家庭での調理や食器洗浄が少なくなっていることとバスタブの大型化やシャワーの利用が増えていることです。

 これが下水の温度を上昇させています。かつては15度前後であった下水温が今では20度を超えています。下水の硫化水素発生は生物反応であるため下水温が上がると増加します。

 現代の下水道管路の硫化水素リスクはかつてに比べ大幅に高まっています。こうした市民の生活スタイルや水利用に目を向けた事業展開がいま重要になっています。


3.水インフラの新しい潮流 

 ① 広域連携と分散型システム

 人口減少に対して広域連携と分散型システムが提起されています。広域連携とは上下水道事業の運営に複数の自治体が一体的あるいは連携して取り組むものであり、事業の効率化に寄与します。また、過疎地域においては管路によるシステムではなく、個別の分散型システムとする制度も今後普及していく見込です。事業運営とシステムの再構築です。

 ② 官民連携事業の推進

 官民連携事業とは、上下水道の事業運営に民間の技術・ノウハウ・人材等を活用することにより、事業の効率化を図るものです。長期の契約としてアウトプットを重視することより民間の裁量を広げます。

 水インフラについては、「水の官民連携」として、上下水道・工業用水で225件の実施を目指しています。

 ③ インフラ管理の改革

 埼玉県八潮市の道路陥没事故を踏まえて老朽化インフラの管理強化が提起されています。

 管理強化の内容は次のとおりです。

 「メリハリ」

 管理の対象を重点化し戦略的に管理する

 「見える化」

 見えないインフラを見える化しまた公表する

 「統合的管理」

 建設と維持管理を統合的にマネジメントする

 「もっと光を」

 現場に光あてて担い手を育成する

 「モーメンタム」

 市民と一体となって管理していく意識を醸成

 事業のアウトプットに焦点をおいた全体最適が実現できる体制が求められています。


4.オペレーションサービス

 水インフラの事業環境と新たな潮流を踏まえてNJS は、水インフラの統合的な管理を実現するオペレーションサービスを提供してまいります。

 また、オペレーションを支える情報システム“SmartPPP”を展開いたします。

 水インフラのバリューチェーンは、設計、建設、運転、保守、サービスにより構築されます。これまでNJSのサービスはそれぞれのフェーズに対応してコンサルティング、ソフトウェア、インスペクション、カスタマーサービスを提供してきました。

 しかし、水インフラの事業環境は大きく変わり、新しい事業環境に対応した運営、システム、マネジメントが必要となっています。また官民連携の視点から民間企業によるこれらサービスの提供が求められています。

 NJSは、市民や利用者の水利用に焦点をあて、インフラ管理の最適化を実現するオペレーションサービスを新たに創出し展開してまいります。


5.オペレーションカンパニービジョン

 NJSは、持続可能な上下水道事業の担い手となるべく、「水と環境のオペレーションカンパニー」を目指しています。

 コンサルティング、ソフトウェア、インスペクションの技術とサービスを基盤として、オペレーションサービスを創出し、オペレーションサービスを通じてカスタマーサービスを進展させます。

 これらの活動全体で「水と環境のオペレーションカンパニー」を実現します。

 私たちの活動の先には、市民・利用者という水インフラのカスタマーがあり、上下水道の管理者である地方自治体があり、管路や処理施設などの水インフラがあります。

 コンサルティング、ソフトウェア、インスペクション、オペレーションサービス、カスタマーサービスを連携し統合することにより、事業価値の最大化を図ってまいります。


6.SmartPPP

 オペレーションサービスの情報基盤としてSmartPPPを展開します。SmartPPPは三つの機能から構成されます。

 まず、情報共有機能です。チャット、掲示板、スケジュール管理、書類作成、ワークフローなどで、多数のプレイヤーが参加するオペレーションサービスの確実で円滑な運営を実現します。

 次に業務支援機能です。品質管理と効率化を目的とした機能で、タブレット点検、遠隔臨場、対話型AI活用などです。

 最後に、情報の一元管理機能です。高いセキュリティと柔軟な操作環境で、ファイル管理やBIM/CIMデータの活用を推進します。


7.BIM/CIMによる生産性向上

 BIM/CIMでは、X、Y、Zの3次元で対象を定義し、3次元情報を一元的に管理し活用します。

 BIM/CIMの活用により、設計段階では説明が分かり易くなり、干渉チェックや自動積算により、品質向上と効率化が図れます。

 建設段階では、施工ステップの検討、搬出入計画が容易になり、維持管理段階でも各設備の管理に活用できます。

 NJSは、インフラのライフサイクルを通じたBIM/CIMの推進とデータの活用を推進します。


8.人口減少に対応した技術

 人口減少に対応した技術として、ハイブリッド小型緩速ろ過システムの開発に取り組んでいます。


9.インフラ老朽化に対応した技術

 インフラの老朽化に対応した技術として、各種の点検調査ドローンの開発に取り組んでいます。


11.数値目標

 オペレーションカンパニー戦略の売上高目標は、 2025年期の249億円に対して、2026年期は280億円、2030年期は、2025年の1.4倍の350億円に設定しています。

 その内訳は、NJSの強みであるコンサルティング、ソフトウェア、インスペクションの拡大に加えて、カスタマーサービスの拡大を図り、さらにオペレーションサービスを創出していくことです。


記者の視点

 上下水道インフラの老朽化は、今や国民生活を脅かすまでに進行している。一方で、急速に人口減少が進み、戦後復興から築き上げてきた社会構造の大きな転換が求められている。

 NJSは、こうした社会の変革を「水インフラの転換期」といち早く捉え、建設・設計の枠にとどまらず、災害対応や老朽化対策、人口減少への対応、さらには感染症早期検知サービスやカーボンニュートラルの推進など「持続可能な上下水道事業の担い手」を意識した事業活動を推進。コンサルタント、ソフトウェア、インスペクション、オペレーション、カスタマーサービスを連携・統合した新しいマネジメントを創出する「水と環境のオペレーションカンパニー」を目指すという強いコーポレートメッセージを発している。

 同社がこれまで地域の水インフラが抱える課題に対して、専門知識と客観的な視点で分析し、最適な解決策や戦略を提案してきたことは言うまでもない。しかし、多様化する課題は必ずや地域社会の未来を脅かすものとなる。「水と環境のオペレーションカンパニー」として、どのように水インフラの未来を構築していくのか――。掲げた事業方針から実践へ、時代を先鞭していく今後の取組みに注目していきたい。

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