TVカメラ黎明期から、大口径管の「No Entry」へと
当社が最初のTVカメラ機器を購入したのは1974年です。翌1975年、団地開発で布設された新設管の浸入水調査で、初めてTVカメラ調査を受託しました。当時のTVカメラは国産の白黒式で、映像はオープンリールのビデオテープに記録していました。細い円筒形の直視式カメラで、アダプターを取り付ければ側視もできましたが、現在の映像と比べればかなり不鮮明なものでした。
私が管清工業に入社した1982年には、1979年に発売された後継機が使われており、記録媒体はベータ方式のビデオテープに変わっていました。専用のタイプライターを使い、映像に文字情報を焼き込むことも可能になっていました。
カラーTVカメラを導入したのも1982年です。当時、カラー映像で管内を見ることができる機器は大変珍しい存在でした。現在のTVカメラにつながる、自走機能とカメラの旋回による直視・側視機能を備えた機種が登場したのは1985年です。当社でもその後、このタイプを長く使用してきました。
同じころ、小中口径管用TVカメラの技術を応用し、大口径管きょを人が入らずに調査する試みにも着手しました。TVカメラをボートに搭載し、管内を安全に調査しようという発想です。今日の「No Entry」に通じる考え方だったと言えます。1990年には舟型の「ビークル」を開発。1994年には、流量の多い幹線管きょでも調査できる後継機「ビーバー」を開発しました。さらに2007年には、流量の少ない大口径管きょを自走して調査する「グランドビーバー」、2009年には流量の多い管きょに対応する舟型アダプター「グランドビーバー・フロート」を開発しています。
本管だけでなく、取付管の調査技術も大きく進歩しました。かつては、小型の円筒形カメラをガイドに収め、金属製ロッドを後方に継ぎ足しながら取付管の奥へ押し込んでいました。昔の取付管には施工状態が良くないものもあり、入れる時は簡単でも、引き抜く際にカメラが引っ掛かることがありました。カメラを回収するだけで1~2時間かかったこともあります。
現在では、カメラ、ガイド、ケーブルなどをコンパクトに一体化した機器が普及し、本管用TVカメラと同様、管径や形状、現場条件に応じて多様な機器を選択できるようになっています。
厚木の杜環境リサーチセンターに展示されている下水道管路管理ヒストリー